
「眼瞼痙攣患者に対するリハビリメイクは、対症療法の一つで、ある程度の症状緩和に寄与するが、単なる対症療法にとどまらず、視力という機能と、眼・眼瞼を中心とした外観の両面に同時にアプローチすることで、最終的にはQOL向上をめざすものである。
また、リハビリメイクは、ボツリヌス療法など他の治療法と競合するのではなく、併用することで相加・相乗効果も期待できると考える。」
リハビリメイクラボは、外見の悩みに寄り添い、メイクを通じて“生きる力”を引き出すという理念のもと設立されました。
これまで感性に頼ってきた技術を、誰もが再現可能なメソッドとして体系化し、医療・福祉の現場でも活用できるよう科学的根拠に基づいた発信を行っていきます。
未来医療の一端として、リハビリメイクの新たな可能性を広げていくための研究・情報発信の拠点です。
1995年より独自のメイク法「リハビリメイク」を提唱し、「メイクを学問」にするべく日々調査・研究をし続けています。同じ方法や化粧品を使用してメイクを行い、当事者本人の満足度を、多くの研究で使われる評価法VASやWHO QOL26*などのスケールを用いて分析し、結果をデータとしてまとめ、統計を取ることで学会や論文にて発表しています。
* VAS(Visual Analog Scale)、WHO QOL26(生活の質の評価票)
「眼瞼痙攣患者に対するリハビリメイクは、対症療法の一つで、ある程度の症状緩和に寄与するが、単なる対症療法にとどまらず、視力という機能と、眼・眼瞼を中心とした外観の両面に同時にアプローチすることで、最終的にはQOL向上をめざすものである。
また、リハビリメイクは、ボツリヌス療法など他の治療法と競合するのではなく、併用することで相加・相乗効果も期待できると考える。」
「けがややけど、または手術の後に残った傷あとに悩む方の中には、外見の変化をなかなか受け入れられず、つらい気持ちを抱えることがあります。そうした方にとって、リハビリメイクは自分自身でできる心のケアのひとつであり、生活の質(QOL)を大切にするこれからの医療の中で、役立つ取り組みとなっています。」
手術やけがを経験された患者さんの中には、外見の変化に悩む患者さんは少なくありません。リハビリメイクは、ただ傷を隠すだけではなく、「自分らしさ」を取り戻すための一歩です。手術やけがのあと、「また笑顔で外に出られるように」「前向きな気持ちを取り戻せるように」そんな想いにそっと寄り添い、背中を押してくれる力があります。リハビリメイクは見た目のケアだけでなく、心のケア、そして社会復帰への大切なサポートとして、医療の現場でも欠かせない存在となっています。
研究結果をご紹介します
更年期の不調には、ホルモンバランスの変化による体調の揺らぎに加えて、外見の変化による気持ちの落ち込みも大きく影響すると考えられている。リハビリメイクは、見た目の回復を通して気分を明るくし、自己肯定感を引き出す可能性が示唆された。クッパーマン指数やVASによる評価でも、疲労感や抑うつ感の軽減が見られており、薬に頼らないケアとして、医療・福祉現場でも応用可能な支援方法の一つとして期待される。
医療法人社団済安堂井上眼科病院にて実施
眼瞼痙攣の羞明など非運動性症状に対し、極薄粘着テープ・メイクと遮光レンズ(HDグラス)の有効性を、主観評価(VAS・WHO-QOL26)に加え、東海光学株式会社製の脳波・心拍測定装置「TOKAI Orb」を用いて客観的に検証するパイロット研究。12~15名を対象に施術前後の変化を比較し、感覚過敏改善への効果と他覚的指標による評価法の確立を目指す。
約5,000名にもおよぶデータは、形成外科をはじめ皮膚科、眼科、アレルギー科、精神科、歯科など様々な分野の学会で取り上げていただいています。
50代男性。右顔面および頸部の単純性血管腫。患部は赤みがかなり強い。
20代女性。飲食店に勤めたい、との希望で来店。
30代女性。目の下や皮膚の薄いところほどシミや赤みが目立ってきた。
20代女性。手術痕。左腕に5センチ程度の縫合あとが残っている。
20代女性。コテ型ヘアアイロン使用中に肌に触れ、火傷を負い痕が残った。
接客業のため、完治するまでの間にメイクを希望。
50代女性。肝斑などが目立ってきている。
30代女性。幼少期にアトピー性皮膚炎を発症。
季節やストレスなどの影響を受け、憎悪と寛解を繰り返している。
1989 年にボランティア精神や社会貢献の考えのもとスタートした当社が、創業当初より大切にしている企業メッセージのひとつが、「ボランティアの心を持ち続ける」です。リハビリメイクや外観の悩みの研究、化粧品やメイク手技の提供、寄付等による支援を通じた社会貢献活動に取り組んでいます。